あと5時間ほどしたら
新年の、新千年紀の、年賀状が
送られてきますね。
そこでみなさんに、ひとつ、心の中で
語の検索を、サーチを、してほしいのです。
その語は、今年の干支、
      龍
です。

10年前、横浜にひとりの赤ちゃんがいました。
1歳2か月のかわいいさかりです。
突然その赤ちゃんの命が消えました。
お父さんの名は
      堤
おそらくお父さまとお母さまが
「この世の堤防として立ってほしい」
と名付けられたのではないかと想像します。
赤ちゃんの名前は、龍彦ちゃん。
お父さんの姓は、坂本さん。
いっしょに命を奪われた奥さまの名は都子さん。

この事件に関わった人全てに考えてほしい。
手を下した教団の人も、現場を視た神奈川県警の人も
おととい出所された人も、坂本さんと同じ事務所だった弁護士の先生方も。
そして、この教団の元信者と坂本弁護士の間を取り持った江川紹子さんも。

もし、龍彦ちゃんがこの世に在れば、
今年12歳の少年です。

この世の全てのお父さんとお母さん
そして、お孫さんを持つおじいさんもおばあさんも

1歳2か月の龍彦ちゃんと

12歳の龍彦くん

を心に描いてください。
そして、
たった一人の息子と

たった一人の孫と

そのたった一人の母親を

同時に喪い、それにたえて
今日2000年1月1日も生きていらっしゃる
おばあさんのさちよさんのことを。

今号機と文春がどう関係あるのか
とまどわれたと思います。
次号、2000年1月1日零時刊号機で
文藝春秋、謎の顧問弁護士、
江川紹子氏、坂本弁護士事件、ジャーナリズムとは何か
そして、雨宮塔子さん
これらを繋ぐ暗渠のような一本のラインをご覧にいれます。

      では、

      藤尾 潔

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